そらとぶさかな

アングライター 杉人(すぎんちゅう)の釣り人blog

朝マズメのお祭り

まだ闇の中、気の合う釣友と三人で地磯に立つ。
三人が揃うのは久しぶり。
その間の話は普段からSNSやLINEで知っているのでそれ程久しぶりな感じがしない。便利な世の中である。
沢山の情報が得られる中、全く情報のない地磯を選ぶ辺りが我々らしい。過去の経験と勘だけでポイントを選ぶ。
がっつり釣りというより旅や宴会でもするようなノリで買い出しし、持ち込む。釣具以外のモノが重いこと重いこと。



最近特に感じるのがそれぞれが釣りの楽しみ方を持っていて、お互いにその楽しみ方を理解し尊重し合える仲になっている。ゆえに多くの情報がなくてもそれぞれがキャストしながら魚を見つける作業を楽しむ。素早く見つけたパターンをすぐに共有でき、実釣に生かす。

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こうすることでお互いに魚に出会える。ルアーやタックルを合わせるのではなく、パターンやレンジ、フィーディングポイントを共有してそれぞれのやり方で攻略することで多くのコンタクトを取っていく。

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この釣りの正解は一つではないこと。まさにチームプレーと言うべきだろう。

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夜が明けてくる。
視覚からの情報量が増え、より細かくキャストを刻む。ファーストバイトまでそれ程時間は掛からなかった。
しかし、乗らない。
弾くと表現されることが多いロッドの硬さによる乗りの悪さがすぐに分かった。すぐにルアーテンションを弱くスローに巻いてくる。

また、乗らない。
さぁ、次はどうする?フックサイズを下げる選択をしてみる。

まだ、乗らない。
今度はどうする?ルアーのテンションが掛からずに引け、尚且つフックサイズが小さい、ミノーからシンペンに変えてみる。

で、ようやく深いバイトが取れた。
すでに釣友達はそれぞれのやり方で魚を掛けている。ルアーやタックルが違えど考え抜いたやり方で答えを出していた。
気づけば全員安打のお祭り騒ぎになっていた。

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お土産の分だけキープして磯から降りる。
冷えた体にカップラーメンが染み渡る。実は思っていたより寒かった。日差しが強まることを予想していたのだか、肩すかしにあった。風もやや強かったのもあるが、釣友の一人はライジャケの浮遊テストをしていたみたいで、濡れた体に強い風、日差しも弱いときたら…寒かったでしょうね。


結果的にはベイトはイワシ。
朝マズメの回遊に当たったパターン。
沖のブレイクラインがフィーディングポイント。
レンジはやや深め。
食い気が立つ時間帯ゆえルアーの波動やサイズよりポイントに届くことがキモ。

スピニングタックルの二人と同等の飛距離を出せたロングベイトタックル。ベイトタックルが不利と言われた部分は、もはや過去の話になっていると言える。ルアー自体の性能が上がっている恩恵も大きいが、ベイトは飛距離が…なんて時代はとっくに終わっているのかも知れないよ。

今年のGWもまた記憶に残る楽しい時間となった。
さぁ、次はどこへ行こうかな…