そらとぶさかな

アングライター 杉人(すぎんちゅう)の釣り人blog

ロングベイトロッド

ベイトタックルでのソルトルアーゲームを始めて3年になるかな。
その間いろいろなメーカーのロッドを使ってきたが、唯一探し求めているロッドが10fを超えるロングベイトロッドだ。
今現在、数社から発売されているようだがなかなか触る機会はない。

10fを超えるロングベイトロッド。正直イメージが湧かない。今使っている9fクラスまではこうがいい!というようなはっきとしたイメージがある。

スローテーパーで、キャスト時はしっかり曲がる。反面キャストスロー後はぶれずにシャキッと。魚とのファイトに関してはそんなに意識してない。やはりキャストのしやすさが一番だと思う。

バックラッシュという面倒な爆弾を抱えるベイトタックルになぜそこまで拘る?扱いやすさ、飛距離、トラブルの少なさでは圧倒的なスピニングタックルをなぜ使わない?

一言でいえば『好きだから』あくまでもベイトタックルで向き合っている相手はスピニングタックルではない。自然であり魚が相手。そんな相手に立ち向かうスタイルにベイトタックルを選んだだけである。

そんな好きなベイトタックルでも10fとなると未知の領域ゆえ、試行錯誤を1からするつもり。

ちょうど一年前から構想を始めている中で、自作するという選択をしブランクス探しをしていた。
そんな折、海外でブランクスを手掛けているメーカーさんのHPがヒットした。そうマグナムクラフトさんだ。
詳しく見ていく中で同じようにロングベイトロッドを作られている方々の記事を見つけかぶりつく様に読んでいた。
ちょうどいい感じのブランクスがあった。11fルアーMAX60gおぼろげに描いていたスペックに違いものだった。

ユーザーさんのサークルに入り、ロングベイトロッドを作られている方にいろいろ質問していく中で、出来るんじゃないかという想いが強くなり、購入メールを送るとこまで用意して…




二つの理由で見送った。

一つ目は情報不足じゃないかという事。
もっとベイトロッドのことを知る必要があるんじゃないか、そのロッドを使うシチュエーション、ターゲットとする魚の事。未知のロングベイトロッドのイメージをしっかり持たない事には。仮に作ったとしたら、これでいいって思っちゃうんじゃないか。私はタックルによって釣りの動作や癖を慣らしていく派。よくグリップが長くて取り回しにくいとか言う方を見かけるが、私はそれに合わせて動作を変えるから問題ない。むしろ長いことのメリットを生かしたいと思う。
そんな自分だからこそ、作ったロッドなら尚更愛着を持って合わせていくだろう。そうして悪い部分が見えなくなるという懸念があった。

二つ目は、ブランクスの素材とテーパー。TR-Xという高弾性カーボンのブランクスだったこと。遠心力と瞬発的なヘッドスピードで投げるスピニングタックルにはこの素材がベストマッチだろう。更に感度と復元力もあり、魚に主導権を握らせないパワーファイトも出来る。この部分はベイトタックルでも同じことだが、問題はキャスト。
スピニングと同じように瞬発的なパワーキャストをしたらどうなるか。
ベイトタックルはそのようなキャストが苦手である。バックラッシュの原因になるのと、キャストの精度が落ちる。ベイトタックルが得意とするのは、腕の振り幅を抑え、ロッドの曲がりの反発力だけで投げるキャストである。力を抜いた軽いキャストでも、ルアーの飛距離はそれほど落ちない。
 実は、力任せのキャストをしても、遠心ブレーキやマグネットブレーキが、そのエネルギーを吸収してしまう。微妙なバランスとブレーキセッティング、そしてサミングの技術が必要となる。
更にファーストテーパーだったこと。ファーストテーパーとは曲がりの支点がロッドの先の方にあるテーパーのこと。曲がりの反発力で投げるベイトロッドはレギュラーもしくはスローテーパーの方がいいとされている。

大きくこの二点が最後まで気になり最終的には見送りました。

もう一つ気になったことが、折れる心配だった。私は過去ロッドを二本折っている。メモリアルなサイズの魚とのファイト中ならよかったのだが、二本ともキャストの際。一本目はかなり使い込んだロッドだったので傷があったのかもと思うが、二本目は購入初日。
ロッドが折れるということはかなりショックなことで自分のキャストのやり方に疑問を抱いた時期もあった。


・安心感のある素材のブランクス
・レギュラーもしくはスローテーパー
・10〜11f ルアーMAX60g前後

この条件を元にブランクスを探し続けて一年が経とうとしていた先日、TULALAから10fのベイトロッドが発売されるのを知った…

非常に気になった。
問い合わせてスペックも確認した。理想的なスペックだった。

が、いい値段すぎる…
お小遣い制の私には厳しいお値段。
さぁ、どうしたものかな…