死の海からの再生
私の住む北九州市にはかつて『死の海』と呼ばれた洞海湾があります。
1940年頃には、漁業関係者がいなくなる程に…
私が北九州に来てまだ10年程。この海のこの町の歴史には疎い。
そんな折、あるキーワードが気になりいろいろと調べてみると、洞海湾には大変な歴史があることがわかった。
『水質汚染問題』
パッと思い当たるのは『水俣病』汚染された魚介類が元で広がった公害病。
しかし、洞海湾の汚染はさらに酷く、当時はアジアで一番汚染された海とまで言われていたようだ。
漁業関係者が漁業権を放棄せざるを得なかったことが幸いしたなんて…
それから半世紀、洞海湾の復活へ多くの方々の努力があり、今こうして私達が魚釣りを楽しめる環境にまで再生されているという事実。
今でも活動を続けていらっしゃる方々がいるという事実。
この海へと戻ってきてくれた魚達。
まだ十分再生されているとは言えない環境の中でも、逞しく生きている彼等。
環境に適応する為に、防御システムである体液を強化したり様々な進化を続け、今こうして私達釣り人を楽しませてくれている。
確かに臭いは強いし、食べるにはちょっと抵抗があるけど、彼等が生き抜いてきた歴史を知るとなんだか「がんばって大きくなれよ」って気になりません?
死の海からの再生。
携わった方々の努力。
この海で遊ばせて頂いているという気持ちを忘れてはいけないと思う。
参考資料
北九州環境施策ハンドブック
http://enviroscope.iges.or.jp/contents/76/jap/story/storyi2.htm
さらに、よく釣りをしている場所にこんな植物があって、それを守ろうとしている方々がいたなんて…
洞海湾絶滅危惧植物再生プロジェクト
http://www.kitaqport.or.jp/jap/umibe/support/download/report_h23_03.pdf
知らずに踏んでいたかもしれません…ごめんなさい。
反省し、以後気をつけようと思います。